ニュージーランド移住を考えるとき、選択肢の一つになるのが「現地で学び直してから就職を目指す」というルートです。
私自身も、47歳で家族5人でニュージーランドへ移住したあと、現地の専門学校・ポリテク系の学校で1年間学び直し、IT関連の資格を取得しました。その後、現地のIT企業に就職し、現在まで13年働いています。
ただし、学び直しは「学校に行けば就職できる」という単純な話ではありません。費用、英語力、コース選び、就職市場、家族の生活など、事前に考えるべきことが多くあります。
この記事では、NZで学び直して現地就職を目指すルートについて、私自身の経験をもとに、準備段階で考えておきたいポイントを整理します。
結論:学び直しは選択肢になるが、目的を明確にする必要がある
ニュージーランドでの学び直しは、40代以降の人にとっても選択肢の一つになります。
特に、日本での職歴をそのまま現地就職につなげるのが難しい場合、現地の資格や学習経験を得ることで、就職活動の入口を作れる可能性があります。
ただし、学び直しは目的が曖昧なまま始めると、費用と時間の負担だけが大きくなることもあります。
大切なのは、「何を学ぶか」より先に、「なぜ学ぶのか」「学んだあとに何を目指すのか」を整理することです。
学び直しを考える前に確認したいこと
現地で学び直す前に、まず次の点を確認しておきたいところです。
- 自分のこれまでの職歴やスキル
- NZで目指したい職種
- その職種に必要な資格や経験
- 英語力の現状
- 学費と生活費
- 家族の生活への影響
- 卒業後の就職可能性
この整理をせずに学校やコースだけを先に決めてしまうと、学んだ内容と就職先の方向性がずれてしまうことがあります。
特に40代以降の場合、時間も資金も無限ではありません。だからこそ、学び直しは「何となく海外で勉強したい」ではなく、次のステップにつながるかどうかを考える必要があります。
私が学び直しを選んだ理由
私の場合、ニュージーランドで現地就職を目指すうえで、現地の学習経験と資格が必要だと考えました。
日本での経験だけをそのまま持ち込んでも、現地の雇用主に自分のスキルを理解してもらうのは簡単ではありません。
そこで、現地の学校で1年間学び直し、IT関連の資格を取得する道を選びました。
もちろん、簡単な道ではありませんでした。英語で授業を受け、課題を提出し、クラスメイトとやり取りしながら、専門的な内容を学ぶ必要がありました。
それでも、現地で学んだ経験は、その後の就職活動を考えるうえで大きな意味がありました。
当初の計画を変更した経験
ここで、私自身の当時の経験も少し書いておきます。
これは18年ほど前の個人的な体験であり、現在のニュージーランドの移民制度やビザ条件とは異なる点があります。そのため、現在の制度として参考にするのではなく、「移住準備では計画変更が起こることがある」という一例として読んでいただければと思います。
私がニュージーランド移住を考え始めたとき、最初にしたことの一つは、現地在住の専門家に相談することでした。
当時すすめられたのは、日本食の調理師を目指すルートでした。当時は不足業種とされており、就職につながりやすいと聞いて、私もその方向で専門学校へ進むつもりでした。
しかし、その後の制度変更によって、当初想定していた計画を見直すことになりました。
私の場合、経済的な理由から、1年間で学ぶことを前提にしていました。そのため、当初考えていた進路を断念し、ITのコースへ変更しました。
当時は、コース修了後にjob search permissionが得られる制度がありました。現在の制度とは異なりますが、当時の私にとっては、それが進路変更を決める大きな理由の一つになりました。
この経験から感じたのは、移住では最初に立てた計画がそのまま進むとは限らないということです。
制度、職種、学校、費用、家族の状況などによって、計画を組み直さなければならない場面があります。だからこそ、学び直しを考えるときは、「このルートしかない」と決めつけるのではなく、複数の選択肢を比較し、状況の変化に応じて見直せる余地を持っておくことが大切だと感じています。
学び直しで得られるもの
学び直しで得られるものは、資格だけではありません。
私が感じた学び直しの意味は、次のようなものでした。
- 現地の学習環境に慣れる
- 英語で専門分野を学ぶ経験を得る
- 課題やプレゼンを通じて英語で考える力を鍛える
- 現地の資格や修了歴を得る
- 就職活動で説明できる材料を作る
- クラスメイトや先生とのつながりを作る
もちろん、学校に通っただけで就職が決まるわけではありません。
ただ、現地で学んだ経験は、「日本から来た人」ではなく、「NZで学び、現地の環境に入った人」として自分を説明する材料になります。
コース選びで注意したいこと
学び直しを考えるときに大切なのが、コース選びです。
学校名や雰囲気だけで決めるのではなく、次のような点を確認しておく必要があります。
- 入学条件
- 英語要件
- 学費
- 期間
- 取得できる資格
- 学ぶ内容
- 卒業後に目指せる職種
- 就職支援の有無
- 現地求人とのつながり
特に重要なのは、学んだ内容が現地の求人とつながっているかどうかです。
興味だけでコースを選ぶと、卒業後に求人と合わない可能性があります。逆に、求人情報を先に見ておくと、「どんなスキルが求められているのか」「どんな経験が必要なのか」が見えやすくなります。
学び直しと英語力の関係
現地で学び直す場合、英語力は避けて通れません。
授業を聞く、教科書や資料を読む、課題を書く、プレゼンをする、グループワークに参加する。どれも英語が必要になります。
私も、英検準1級、TOEIC825点、IELTS6.5を持っていましたが、それでも現地で学ぶ英語には難しさを感じました。
資格の点数があるから安心というより、実際に英語で学ぶ力、考える力、説明する力が求められます。
そのため、学び直しを考える人は、移住前から学校情報を英語で読む、専門分野の単語に触れる、短い文章を書く練習をしておくとよいと思います。
学び直し後の就職活動は簡単ではない
学び直しをすれば、すぐに現地就職できるわけではありません。
私自身も、卒業後の就職活動は簡単ではありませんでした。求人に応募しても返事が来ないこともありましたし、最初から順調に進んだわけではありません。
現地就職では、CV、カバーレター、面接、エージェント、紹介、ネットワークなど、学校の勉強とは別の準備が必要になります。
そのため、学校に通っている間から、卒業後の就職活動を意識しておくことが大切です。
- 求人情報を定期的に見る
- 必要スキルを確認する
- CVを早めに準備する
- 先生やクラスメイトとの関係を大切にする
- LinkedInなどで職歴を整理する
- エージェントや紹介の可能性を考える
学び直しはゴールではなく、現地就職に向けた準備の一部だと考えた方が現実的です。
40代以降の学び直しで大切な考え方
40代以降で学び直す場合、若い学生と同じ感覚で考えない方がいい部分もあります。
年齢、家族、資金、体力、これまでの職歴があるからこそ、学び直しの目的を明確にする必要があります。
一方で、40代以降だからこその強みもあります。
- これまでの社会人経験がある
- 仕事への責任感を説明しやすい
- 学ぶ目的が明確になりやすい
- 家族や人生設計を含めて真剣に考えられる
- 過去の経験を新しい分野に組み合わせられる
年齢を弱みだけで考えるのではなく、これまでの経験をどう現地で説明するかを考えることが大切です。
制度やビザについては必ず公式情報を確認する
ニュージーランドで学び直す場合、学校、コース、ビザ、就労条件、家族の条件など、確認すべきことが多くあります。
このサイトでは、私自身の体験や準備段階の考え方を中心にお伝えしていますが、個別のビザ判断や申請方針を示すものではありません。
また、私が経験した当時の制度と現在の制度は異なる場合があります。特に、記事内で触れているjob search permissionは、現在の制度として案内するものではありません。
最新情報は、必ずImmigration New Zealand、教育機関、関係機関の公式情報をご確認ください。
- Immigration New Zealand:ビザ情報
- Immigration New Zealand:ビザ検索ページ
- Immigration Advisers Authority:移民アドバイスについて
個別の判断が必要な場合は、公認移民アドバイザーなどの専門家へ相談することをおすすめします。
まとめ:学び直しは、現地就職への準備として考える
NZで学び直して現地就職を目指すルートは、40代以降の人にとっても一つの選択肢になります。
ただし、学校に行けば自動的に仕事が見つかるわけではありません。学び直しには、費用、時間、英語力、家族の生活、卒業後の就職活動が関わってきます。
だからこそ、学び直しを考えるときは、「何を学びたいか」だけでなく、「その先にどんな仕事を目指すのか」「現地求人とつながるのか」「自分のこれまでの経験をどう活かすのか」を整理することが大切です。
また、制度や就職市場は変わることがあります。私自身も当初考えていたルートを変更した経験があります。最初の計画にこだわりすぎず、状況に応じて学ぶ分野や進み方を見直す柔軟さも大切です。
私にとって、ニュージーランドでの学び直しは、現地就職へ向かう大きな一歩になりました。ただし、それは簡単な近道ではなく、準備と現実的な判断が必要なルートだったと感じています。
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